友達の怪我

友達が怪我した。


その彼は何を思ったのか突然教師になる!とある日言い始め勉強開始。
で、勤めていた会社を辞めて教師になった。
安定していた企業を辞めて教師って。
けっこうその彼のイメージとリンクしなくてびっくりしたけど。
面白い選択をするな〜と思ったが、いかんせんこの教育ご時勢。
なんとなく頼りない感じの彼に教師像がハマらず、どうなるのかな?と思っていた。


他に教師をしている友達もいて、その人もとても色々と苦労しているみたいな話をいつも聞く。
子供はいいんだけど、親がほんまに変なことばっかり言う、と小学校教諭の友達は言っていた。


彼はあっという間に夢を叶え、教師に。
とある地域で一番荒んだ中学校へ赴任となった。
本当に酷い荒れようの学校らしく、教師も鬱や怪我でどんどんと辞めるような学校らしかった。


そして、彼も。


暴れる生徒を抑えようとして、もがき合いになり左手をガラスに突っ込むハメとなり、指3本の筋が切れた。

先日の七輪焼肉時に、痛々しそうな包帯姿で現れた。
でも、企業に勤めていた時よりもすっかり顔つきも変って、顔が引き締まってなんだかとても充実しているように見えた。
凄い怪我で、筋がちゃんとつくかどうか、わからない、と医者に言われたらしいのだが「これからも頑張る!」と怪我した手を見ながら言った。


うーむ、立派。
やっぱり人間は自分がやりたい事をやったら顔って変る。


会ってすぐあたしが彼に言った科白
「なぁ、泣いたん泣いたん????」

「・・・・生徒と全く同じ事言いますね。皆聞くんです。泣いたか?泣いたか?」って。


あたしは彼に中身が中学生だ、と、言われた。
大人はそんな事言いませんってさ。ほんとかな?