花と飛行機
所用で東京へ4日間ほど行っていた。
帰ってきたら、ブーケは枯れていた。
帰ってきたら、山のように用事のメーリングリストを受けているアカウントのメールボックスは溢れかえり、少々ゲンナリ。
ひとつひとつに一応おざなりながら眼を通し、やっと落ち着いた。
出かけている時に絶対オフラインにするようになったのは、いつのころからだろうか。
そちらの方が居心地がいいから、という理由だけで始めたこと。
花を保存する、という概念がわからない。
儚いもの、だからこそ、美しいもの。
花が枯れていく様も好きだ。
ブーケの残骸を見つめて、思う。
どんな思考飛躍なのかわからないが、「人生は飛行機に乗ってるようなもんだ」と。
しかも、100%落ちる飛行機に。
花は枯れる、人は死ぬ。
飛び続ける飛行機は存在しない。
だから、どんな航路で飛ぶかは、自分で決めようと思う。
次のトランジットはどこだろう?
どんな天候だろう?
嵐で揺れるだろうか?
雷の光が見られるだろうか?
輪になった虹を見られるだろうか?
快適に次の目的地に着くだろうか?
新しい、航路に乗った。
次のトランジットまで、フライトを楽しもうと思う。
いつ落ちるかは自分には、わからないんだからさ。