パラダイムシフト


ネパールで王政廃止


あら〜!と思って久しぶりに元旦那に電話して聞いてみる。
「どんな感じ?」
そしたら、「こないだ11月に帰ったけど、別に街はなんも変わってないよ。政局がグラグラしてる間も危険だとかどうこうとかそんなの全然。親戚の議員も別になんも言ってこねぇし。毎年行ってるけど政局変わるって言ってもなんも普段と変らん。自分の家のある街では別にいたってフツーーー」とか言われた。


外側から見てニュースとかでおお?って思っても、普通の人の暮らしは普通に続いてるみたい。
彼の実家のある街は首都カトマンドゥの隣だ。山間のとんでもない田舎ではないので、この言葉を聞いて、そんなもんなのか〜と思った。
普通政局が激変する時ってとんでもない感じになってるのかな、とか思うけどどうやらそうではないみたいだ。


お后様の乗るピッカピカベンツとすれ違った過去を思い出す。
向こうで走るタクシーは日本とかからの払い下げっちゅうかよくこんな車が走ってるもんだ、っていうくらいのボロ車で床の金属に穴が開いてて地面が見えるようなそりゃ乗ってて楽しい今にも空中分解しそうなスリリングタクシーがいっぱい走ってる中で、ピッカピカに磨き上げられたベンツは目立ちまくりで、キラキラとほんとに光を撒き散らし走っていたよなぁ〜とか、懐かしむ。埃臭いあの街であのピカピカを維持するのに、一日一体何度車体を掃除するのかな〜とかぼんやりと考えた事とか、王宮の近くの歩道橋の上に一人の男の人が体重計を置いてただ座っているのを見て何してんの?と思ったらそれは体重をお金を払って量る体重計屋さんだったりして、凄い商売もあったもんだと思った事とか、色々思い出した。


もしかしたらきっとパラダイムシフトってそんなもんなんかも知らんな、とか。
凄い変化な出来事であっても、人から見たら普通なのかも。
目線の違いというかなんというか。
生活レベルに落ちてきて始めて気づくというかなんというか。
今までのやり方ではなんとなく進まない、とか思う事。


個人的パラダイムシフトがそうだもの。
何か今までの概念がふっ飛ばされた時、それまでと同じやり方じゃ、また元に戻ってしまう事になると。
変化を人は怖がるし、今までいた場所にとどまる事は安寧に見えて逆に逃げ。
停滞は退歩なのだ。
何かが変ったと直感したなら、今までとのやり方は変えなくちゃ、先に進めない。
今いる立ち位置でいいのかも〜的な事をしていたらある日突然、蹴っ飛ばされるような出来事が発生する。
自分から動かないと周りが勝手に変化し始める。
自分から動いた方がスムーズに行くのに人は以前のものにしがみつく。
動かないとガラガラと周りが音立てて崩壊するのを目の当たりにしてそっちの方がしんどい目にあうの。
今までいっぱいそんな目に合ってきたわな〜と遠い目をしてみたりする年末。