逃げ


人は自分の思い通りにならなかったら悲しむか怒るか逃げるか。
怒るのはいいことだと思う。いつまでも怒り狂ってるわけではないから。
悲しむのもいいことだと思う。泣いたらすっきりしてしまうから。
感情は抑圧するよりさっさと出してしまったら案外抜けられるもんだ。


でも逃げるのは一番やっかい。
形を変えて延々と同じ事を繰り返し体験させられるから。


ほんとうはどこにも逃げ場なんてない。
逃げれば逃げるほどそれは大きな渦となる。


昔とある事からその事実を受け入れたくなくて3年ほど逃げ続けた事がある。
逃げ続けた結果、それはとんでもない渦になって、最終的には崩壊した。


同じ事を繰り返す渦。
人はそれをカルマと呼ぶ。
カルマは刈り取れと言う。
刈り取るという言葉が示すとおり、根っこを抜かなきゃ、おんなじ事がずーっと続く。
根っこを抜く時は超絶恐怖心。
マンドラコラが悲鳴をあげるみたいに。


でも抜いちゃったらすっきり楽になって、もう逃げる事はしなくてよくなる。
今のあたしはとっても軽くって楽チンだ。
あの頃、3年も渦巻いてたのが嘘みたいに。
昔の自分に言いたい事は、というような話がちらほら出ているが、本当に昔のあたしには言いたい。


とにかく、逃げるな、と。