卒業


昨日で仕事終了。
今からあと半月は有給消化でのほほん。
とはいえ引越し準備をせねばならぬので、そうそうのほほんとはしてられないのだが。


今回経営者一族の一人に、引継ぎ業務をしたので、思わぬ収穫。
かなりの業務改善が出来た。
一日のうちでは些細な事なのだけど、今までのムダ部分が思わぬところで見つけられて、良かった、と思う。
後、経営者の視点を雑談の中から沢山拾えた。
雇用されるものは雇用された視点でしかモノが見れない。
雇用する側は雇用する視点でしかモノが見れない。


今まででも、出来るだけ一視点では見ないようにしてきたつもり。
それを昔、教えてくれた人がいる。
その人は言った。
「床に落ちたゼムピンひとつ。これを拾いあげまた使うのが経営者の視点。ひとつくらいまぁいいか?とゴミと一緒に掃いて捨てるのが雇用者の視点。」と。
ゼムピン一つの扱いでも、それがちりと積もれば経費がかかるのだよ、という話だった。


もし、自分がこの会社のお金を切り盛りしていたのだとしたら?という視点を雇われている時でさえ忘れるな、という話だった。
自分にとってそれは視点変換の大切さを教えてくれたとても良い話だった。


視点を切り替えていたつもりだった。でもそれはあくまでもつもり、であって、実際に経営している人の話、しかも雇われている経営者側と密に話す、という事により、自分の思い込みで正しかった事、間違っていた事、が明確になって、すっきりさわやか、みたいな気分になった。


「あなたがいないと困るけど、残念ね」と言われる事は、なんにせよ雇われる側にとってはありがたい話だ。


入社した時からあたしがやりたかったこの会社での業務改善が今年はじめにやっとできて、細かいところも最後に出来て、卒業させていただく気分で退社できた。


おまけに、後数日、別払いでサポート続行してくれと。
ゴールデンウィーク明けにオーストラリアからお土産買ってくるから来てね!と言われた。


気持ち良い退社。
幸せである。