ちくちく


毎日かみなり。月曜日と火曜日は無職者恒例ハロワ詣で。
久しぶりに乗る満員電車にくらくら。
東京へ来て最初の頃、満員電車が面白くてしょうがなかった。
TVで見た事のある光景。
ぎゅうぎゅうと押されて乗り込む人達。
面白いというと長年乗っておられる方々は怒るかもしれないが、人間、こんなふうに身体をうまいことパズルのように組み合わせて乗れるんだ!という驚きと面白さがあった。結局二ヶ月で会社を辞めてしまった現在は時間の決まっているハロワ詣でくらいにしか、満員電車に乗ることのない毎日。
まぁ、ちょっとしたお休み、終らない夏休み。終了時期未定って事で。


昔の仕事場での東京支社の女の子が、満員電車に乗れない…という理由で良く遅刻をして皆様にねちねちと色々言われていたのを思い出した。
結局その女の子は会社の近くに越したのだった。
大阪に住んでいた頃、「満員電車に乗れないって、意味わかんなくね?それなんて甘え?」と思っていた。
体験して初めてわかった。
うん、君には無理だよね。そんなにせいが小さくて華奢な身体で、気分が悪くなるだろう当たり前だよね、といった理解が起こったと同時に、自分の事をせいを高く生んでくれた両親になんだか無性に感謝したくなる満員電車なのだった。顔が出てるって素晴らしい。


前々からしたかった事を今日やっと出来た。
カーテンのすそ上げ。
越してきた場所の窓が190センチなので200センチのカーテンを買った。
仕事で毎日疲れ果てて帰って来ていた日々、毎日その長いカーテンが窓を開けると入る風でするするとすそを引きずっていた。
今の家にはミシンがない。大阪に置いてきた。母親に送ってもらおうかと思ったりしたが、ミシンというもの使わない時は何かと場所をとるものだし、クローゼットが狭くなるのがいやなので、手縫いをしようとおもいつつ、仕事をしている時には手をつけられなかったのだ。


内側のカーテンと外側のカーテン合計4枚をちくちくと全部手縫い。
久しぶりにする縫い物はなんだかとても心が静まる行為だった。
単純に同じ事を繰り返していくという行為は瞑想してるのと同じような効果がある、というか、瞑想になる。
現れてくる思考に捉われると針が止まる。完全に針と布と糸に集中して、雑念がなくなってく。



ミシンだったら、ほんの短時間で出来る事が、手縫いだと半日仕事。
ちょっと肩がこったけど。