プチッってな気分

ねむねむ病、再び。
夢に取り込まれ朝起きられず、しかし本日は業務上行かねばならぬのどおしても、とダッシュするも始業時間に間に合う最後の1本の電車の扉は無残にもあたしの目の前で扉をスルリと閉じやがり。


次の電車まで10分。別に田舎じゃないんです。ただ普通電車しか止まらぬ駅のため、朝でも時間構成がこんな感じ。
東京で言うとなんとなく、東横線ちっくなあたしの通常路線は、のどかな空気に満たされていた。
勿論あのようなラッシュではなく、東横急行の止まらぬ駅から午前10時台菊名方面へ、といった雰囲気だが。
朝なのになんて長い時間。空を見上げ、ふと思い出す。
あ、忘れ物。
夜、クライアントに使う自分の仕事のアイテム忘れ。
そん時、青い空があたしを包み込み、電車の音鳥の声人の足音風の音全ての音が混ざり合い音があるのに音の中にある静寂がやってきて「もう何もかもがどうでもいい気分」が訪れた。
人は、もしかしたら、こういう時にもう会社なんてどうでもいいとか、思ったりするのだろう。
心なしか、プチッって音がした気分。


もう会社辞めちまってフリーになっちまうかい?後ろの橋を燃やしたら、先に進むしかなくなるし、とか脳内であたしがあたしに囁くのだった。
いやそれでは責任が、っていうか構想がくずれるやんか、とか、次のあたしがかぶせて囁き。


ま、結局無事(無事やなくて遅刻やけど)に行きましたが、突然会社に行かなくなる人の気分がなんとなくわかりました朝でした。


そして昼休み、忘れ物を取りに帰る。それくらい近いとこ。
駅のホームでまた同じ現象が。
ふとんを叩く音電車の音ノートのページが風でめくれる音ゴミを集める掃除してる人の音、混ざる音が静寂を生み出す。
朝とは違い、気分が起こるのではなく、音の中の静寂が訪れた時特有の一瞬完全思考停止。消えるあたし。


くしゃみが出た。
はっくしょん!
近からず遠からずな所にたまたまいたおじさんが「よいしょ!」って言った。
がいこくで「Bless you!」って言われた気分になって、なんとなく、ほのぼのとした。


ありがとうおじさん。ナル子、がんばるよ。
久しぶりだったよ。音の中の静寂を聞いたのは。